手術を必要とする患者さんの全身麻酔、疼痛管理を主に行っています。常勤医4人と嘱託医師１人(週4日勤務)の麻酔科医師が年間約1,600人の患者さんの麻酔を担当しています。時間外の緊急手術に対応できるように365日オンコール体制で対応しています。2023年4月より麻酔科術前外来を開設しました。外来では麻酔に必要な診療と麻酔の説明を行っています。手術予定の患者さんに入院前より関与できるため、前もって他科への紹介や必要な追加検査ができるようになりました。手術患者の高齢化に伴い、複数の全身的合併症を有する患者さんも多くなっています。患者さんが問題なく退院できるように、術前から術後を見据えた周術期管理を心掛けています。入院前に入退院支援センターにて、周術期問診票作成、内服薬確認、栄養状態確認、禁煙指導などを行っています。また2022年4月より臨床工学士が手術室に配属され、医療機器が集約的に管理できるようになりました。臨床工学技士が毎日医療機器を点検し、トラブルへの早期対応、計画的な医療機器の更新を行っています。患者さんの手術方法や全身状態にあった麻酔方法、術後鎮痛方法を選択して麻酔管理を行っています。さらに硬膜外麻酔やエコーガイド下神経ブロックを可能な限り併用し、術後を見据えた鎮痛を行うようにしています。手術を安全かつ効率的に行うことを意識し、手術室スタッフと共に手術室運営を行い、質の高い麻酔管理を提供いたします。 　　　　　　　　　　　　

　当院は、日本麻酔科学会麻酔科認定病院、長崎大学病院麻酔科研修プログラム連携病院に認定されています。

　手術を受けることが決まったら、何かと心配・不安なことが多いと思います。手術をより安全に受けることができるように、手術までに気を付けていただきたいことを記載しています。

手術が決まったら、まず禁煙をしてください。

• 喫煙は手術の合併症を増やし、傷の治りを悪くします。
• 禁煙はいつから始めても合併症を減らす効果があり、早いほど有効です。
• 禁煙は手術後も継続することで、病気の経過を改善します。
• 受動喫煙も手術経過に有害です。家族が手術なら禁煙しましょう。

入院までに指輪・ネイル等は外して来てください

• ほとんどの手術で電気メスを使用しており、貴金属類を身に着けていることでやけどをすることがあります。（指輪、ネックレス、ヘアピン、腕時計、ベルト、ウィッグなど）
• 爪は、手術中の患者さんの呼吸状態を知る大切な観察部分となります。指先に医療機器（パルスオキシメータ）を装着するため、正確な値を測定できるようマニキュアやジェルネイルを入院時までに落してください。また、付け爪も外してください。
• 手術中は目を保護するテープを貼る場合があります。化粧、つけまつ毛、まつ毛のエクステンションは外してください。コンタクトレンズは、病棟で外してください。眼鏡は手術室までかけていただいても構いません。

予防接種は控えてください

• インフルエンザを含む予防接種は、手術前2週間は控えましょう。新型コロナウイルスワクチンの予防接種時期については担当医師に相談して下さい。風邪をひくと手術が延期になる場合もありますので、体調管理に注意して下さい。

歯科受診をご検討下さい。

• 虫歯があると術後の感染の原因となります。ぐらついている歯があると手術中に抜けてしまい気管に入り、窒息・誤嚥の原因となります。気になる場合は歯科受診を検討して下さい。より丁寧な歯磨きを行いましょう。