日本赤十字社 長崎原爆病院
院長 谷口 英樹
医師になると学生時代とは比べ物にならないくらいの責任とそれに伴う自覚を要求されますが、その分やりがいも大きいのは確かです。理想的な研修は人それぞれ目指す所が違うので一概には定義できませんが、症例の数と指導医の熱意は絶対条件であると思います。
私が研修医であったころ、ある先輩の先生から、ロケットは高く打ち上げないと遠くまで飛ばない、と言われたことがあります。最初から高い志をもって頑張りなさいという意味であろうと解釈しましたが、今の時代でもそれは通用することだと思います。
現代は、従来言われてきた医学の三本柱すなわち臨床、教育、研究に加え、医療安全と働き方改革にも注力しなくてはならず、簡単にはいきませんが創意と工夫で先生方が目指す理想の医師像に少しずつ近づいて行ってほしいと思います。当院は経験豊富な指導医が多く、皆さんの教育にも熱心に取り組んでくれます。また、各科、各セクションの垣根が低いのも特徴として挙げられます。初期研修に対し病院としてもできる限りのバックアップを行いますので研修期間を充実したものにするようお互い頑張りましょう。