当院は『人道・博愛の赤十字精神のもと、地域並びに被爆者の皆様へ良質な医療を提供します』を理念に、医療における被爆者の心の拠り所となるべく、そして、地域がん診療連携拠点病院・災害拠点病院としての役割を発揮し、より質の高い医療が提供できる地域に根差した中核病院を目指しています。また、日本赤十字社長崎県支部も同敷地内に事務所を構え、協働できる環境にあり、支部と病院の職員の力を結集して赤十字事業の推進にも努めています。
さて、社会は今後進み行く超少子高齢化社会の問題を抱え、地域が一体となって医療・介護・福祉への取り組みを推進・強化しています。当院は新病院開院を機に「緩和ケア病棟」を開設しました。新型コロナウイルス感染症の蔓延のために一時中断せざるを得ない事情がありましたが、2023年5月に「緩和ケア病棟」の稼働を再開いたしました。24時間の看護体制をとる『訪問看護ステーション』との連携を更に強化して、病院、そして地域で生活する患者・ご家族へ安心を与えられる看護で支えていきたいと、思いを新たにして再スタートをきりました。
一方、社会の超少子高齢化問題は働き方にも改革が求められており、機能分化とチーム医療の推進は必須となっています。職員数の多くの割合を占め、患者・ご家族のより身近にいる看護職には「チーム医療のキーパーソン」としての役割発揮が期待されています。また、地域で生活する患者・ご家族へ安心を与えられる看護を提供するためには「医療」と「生活」の両方の視点を持ち、サービス全体を統合的にマネジメントできる高い能力が看護師に求められています。看護部の理念「心のこもった質の高い看護」を具現化していくためには「自ら考え、主体的に行動できる看護師」の人材(人財)育成が重要と考えています。赤十字組織全体で推進しているキャリア開発ラダ―を基盤とする教育体制を整備し、職員の個性を大事に一人ひとりが持つ能力を高め、キャリアアップができるように支援をしています。そして、職員が安心と自信を持って働いていくためには、育み・育まれる、支え・支えられる関係性が基盤にあることが肝要であり、パートナーシップ・ナーシング・システム(Partnership Nursing System:PNS)を促進し、魅力ある職場を作っていきたいと取り組んでいます。
職員が日々の仕事にやりがいを持ち、自分たちが行っている医療やサービスは最高であると信じ、そして、何と言っても患者さんが自分たちの受けている医療やサービスは最高であると感じて頂ける、患者・ご家族の皆様に信頼と安心を与えられる病院を目指して日々、努力してまいります。
“心がかよう癒しの空間、みんなが集うHospital”
看護部長
中村 清美
(認定看護管理者)